変形性膝関節症の手術治療

X線でまだ関節裂隙が半分(50%)以上狭くなってくると、保存治療では痛みが治まりにくくなってきます。日常生活に大きな支障をきたすようになってくれば、手術治療を考慮することになります。

[ 全人工関節置換術 TKA ]

痛んでガタガタになった関節の表面を5-10mmほどの厚さで切除し、金属やセラミックでできたかぶせ(人工関節)で覆ってしまう手術です。ちょうど虫歯の銀歯治療みたいなイメージです。大腿骨側は元の関節の形状に似せた丸みのあるコンポーネントで、脛骨側は平らなコンポーネントで覆い、その間にポリエチレンのクッション(生体では軟骨・半月板に相当)をはめ込んで完成します。


変形して曲がっていた脚がまっすぐになり、神経の通わない人工物で覆ってしまうので、驚くほど痛みは無くなります。ただし、正座まではできないことが多く、人工物が故の違和感には多少の慣れが必要です。

*病的な貧血がある人を除けば、通常、無輸血で手術は可能です。何週間も前から自分の血液を手術に備えて保存しておく病院もあるようですが、よほどの訳あり手術でなければ普通は必要ありません。


[ 片側型人工膝関節置換術 UKA ]

関節面の内側か外側のいずれか一方がほぼ正常に近く保たれ、関節の動きが良好(つまり靭帯が機能している状態)であれば、関節の傷んだ側のみを小さな人工関節にすることもできます。片側置換術UKAは全置換術TKAに比べ、手術侵襲が少ないため、術後の痛みも少なく回復も早いと言われています。

*手術は必ず膝関節専門の医師にお願いしましょう。最近、本当は股関節や肩関節を専門としている医師たちが、人工関節専門と称して、人工膝関節の手術をしていることがあります。うまくいっていれば良いのですが、人工関節が呆れるほど傾いて設置されていたり、無用なほど大きな傷が残ったり、筋肉や靭帯のバランスが取れていないので、手術した膝がぐらぐら、中には、膝やお皿が完全に脱臼しているような患者さんも散見されます。(詳しくはコチラ🔜)


[ 高位脛骨骨切り術 HTO ]


            準備中


[ 関節鏡下デブリードメン ]


            準備中


                    変形性膝関節症に戻る🔙